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医師監修:金光 廣則 先生 最終更新:2026年4月
免責事項: 本記事は一般的な情報提供を目的としており、医師の診断・治療の代わりとなるものではありません。ピルの服用を検討される方は、必ず医師にご相談ください。本記事は薬機法に基づき、特定の医薬品の効能効果を保証するものではありません。
低用量ピルにはさまざまな種類があり、「どれを選べばいいかわからない」という声を多く耳にします。日本で処方される低用量ピルは、含まれるホルモンの種類や量、飲み方のパターンによって特徴が異なります。
日本では欧米に比べてピルの普及が遅れた経緯があり(Yoshida H, Sakamoto H. Contraception in Japan: Current trends. Contraception. 2016;93(6):475-477. PMID: 26872717)、種類や選び方に関する情報が十分に得られていない方も少なくありません。
本記事では、日本で広く処方されている代表的な低用量ピルの特徴を比較しながら、自分に合ったピルの選び方をわかりやすく解説します。
→ 低用量ピルの基本的な情報については「低用量ピル完全ガイド」 もあわせてご覧ください。
低用量ピルは、主に以下の2つの観点から分類されます。
低用量ピルには、エストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲスチン(黄体ホルモン)の2種類のホルモンが含まれています。エストロゲンはほぼすべてのピルでエチニルエストラジオール(EE)が使用されていますが、プロゲスチンは製品によって異なり、その種類によって「世代」が分かれます。
第1世代(ノルエチステロン系)
第2世代(レボノルゲストレル系)
第3世代(デソゲストレル系)
第4世代(ドロスピレノン系)
一相性 - すべての実薬に同量のホルモンが含まれる - 管理が簡単で、飲み間違いが起きにくい - 生理日の調整(移動)がしやすい - 代表:マーベロン、ファボワール、ヤーズ
三相性 - ホルモン量が3段階に変化する - 自然なホルモン変動に近いため、不正出血が起きにくい - 錠剤の色が段階ごとに異なり、順番通りに飲む必要がある - 代表:トリキュラー、ラベルフィーユ、アンジュ
| 項目 | マーベロン | ファボワール | トリキュラー | ラベルフィーユ | ヤーズ |
|---|---|---|---|---|---|
| 世代 | 第3 | 第3 | 第2 | 第2 | 第4 |
| 相性 | 一相性 | 一相性 | 三相性 | 三相性 | 一相性 |
| EE量 | 30μg | 30μg | 30-40μg | 30-40μg | 20μg |
| 錠数 | 21錠 | 28錠 | 21錠 | 28錠 | 28錠 |
| ニキビ改善 | ◎ | ◎ | △ | △ | ○ |
| むくみにくさ | △ | △ | △ | △ | ◎ |
| 不正出血の少なさ | ○ | ○ | ◎ | ◎ | ○ |
| 生理日移動 | ◎ | ◎ | △ | △ | △ |
| 保険適用 | × | × | × | × | ○ |
| 価格目安(1シート) | 約2,500-3,000円 | 約2,000-2,500円 | 約2,500-3,000円 | 約2,000-2,500円 | 保険適用時600-1,500円 |
※ 価格は自費処方の場合の目安であり、クリニックによって異なります(添付文書情報および厚生労働省ガイドラインに基づく)
→ マーベロン・ファボワール(第3世代) がおすすめです。デソゲストレルはアンドロゲン活性が低いため、ホルモン性のニキビ改善効果が期待できます。
→ ヤーズ(第4世代) がおすすめです。ドロスピレノンの抗ミネラルコルチコイド作用で、むくみが起きにくい特徴があります。
→ トリキュラー・ラベルフィーユ(第2世代) は使用実績が長く、不正出血も比較的少ないため、初めての方にも向いています。VTEリスクも他の世代より低いとされています。
→ ヤーズ・ヤーズフレックス は保険適用で処方でき、超低用量で副作用も出にくい傾向にあります。特にヤーズフレックスは連続服用ができるため、生理そのものの回数を減らせます。
→ ジェネリック(ファボワール、ラベルフィーユ) を選ぶと先発品より安価です。成分は同一で効果も同等です。
→ 28錠タイプ(ファボワール、ラベルフィーユ、ヤーズ) は毎日飲む習慣がつくため、飲み忘れ防止に役立ちます。
現在服用中のピルが合わないと感じた場合(副作用が続く、不正出血が止まらないなど)、医師に相談のうえ別の種類に変更することができます。
一般的には、現在のシートを飲み終えてから新しいピルに切り替えます。変更の判断は必ず医師と相談のうえで行ってください。
ファボワールはマーベロンのジェネリック医薬品です。有効成分は同一で、効果も同等です。主な違いは、マーベロンが21錠タイプ、ファボワールが28錠タイプ(7錠のプラセボ付き)であること、そしてファボワールの方が安価であることです。
ジェネリック医薬品は先発品と同一の有効成分を同量含んでおり、効果・安全性は同等です。添加物(錠剤の色や形を作る成分)に違いがある場合がありますが、有効性に影響はありません。
はい、医師に相談のうえ変更可能です。副作用が気になる場合や、別の効果を期待したい場合は、遠慮なく医師に相談してください。
最終的にはピルの種類は医師が処方を判断しますが、あなたの希望や悩みを伝えることで、より適した種類を選んでもらうことができます。
zoey™ のオンライン診療では、医師があなたの体質、症状、ライフスタイルなどを問診したうえで、最適なピルをご提案します。ご希望がある場合はお気軽にお伝えください。
低用量ピルは種類が多く迷いやすいですが、それぞれに特徴があります。自分の目的(避妊、生理痛、ニキビ、PMS)や体質、ライフスタイルに合わせて選ぶことが大切です。
大事なのは、「正解のピル」は人それぞれ異なるということ。まずは医師に相談し、試してみて、自分に合うものを見つけていきましょう。
→ 低用量ピルについて詳しくは「低用量ピル完全ガイド」 をご覧ください。
参考文献: 1. Yoshida H, Sakamoto H. Contraception in Japan: Current trends. Contraception. 2016;93(6):475-477. PMID: 26872717 2. Morimont L, et al. Combined Oral Contraceptives and Venous Thromboembolism: Review and Perspective. Front Endocrinol. 2021;12:769187. PMID: 34956081
本記事の内容は、一般的な医療情報の提供を目的としています。個別の症状や治療については、必ず医師にご相談ください。
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